ストレスのあらわれ方


ストレスのアウトプット方法

わたしたちは、強いストレスを感じ続けていると、
それを何かの形で
外に現さずにはいられなくなります。

インプット(入力)アウトプット(出力)という言葉を使うなら、
ストレスをインプットされ続けていると、
それをなんらかの形で
アウトプットしなくては、いられなくなっていきます。

アウトプットのためには、
心 身体 行動 という三つの出力系を用いて、
わたしたちは、それを現すことになります。

こうした「 行動 」のことを、
「 ストレス行動 」または「 行動症状 」と呼んでいます。

80年代のTVドラマの中で、こんな台詞がありました。

酒か博打(ばくち)か女ででも発散しなけりゃ、
 男は身がもたないってことだよ !!

熾烈な出世競争をしている企業戦士(70〜80年代には、こんな言葉もありましたね)が、ライバルを蹴落とすために、犯罪に手を染めてしまう、というドラマでした。

習慣化と嗜癖(しへき)

ストレスを発散するための行動には、
それを繰り返してゆくことで、その時・その場の一時的な範囲を越えて、習慣化されてゆくようなことも、とても起こりがちです。

何故なら、ストレスに対する対処行動というものには、
そうした傾向を持ちやすい性質があるからです。

そのため、習慣化されてゆくことで、
それが「 嗜癖(しへき)行動 」へ至る場合があります。

嗜癖(しへき)とは、それをやらずにいられなくなっている、どうしてもやめられなくなっている、状態を意味します。

運動嗜癖の問題

ジョギングやマラソンなどは、「健康的に」を越えて、
嗜癖行動になってゆく典型的なもの、というのは
すでによく知られています。

たとえば、運動嗜癖 ・ 運動依存では
健康ランナーとして有名になった人が、
ランニング中に死亡したケースもありましたね。

このようなケースは、残念なことに
けっして珍しいことではありません。

ストレス解消や健康作りのつもりで始めた運動によって
体を壊してしまう人たち、故障してしまう人たちは、
実はたくさんいらっしゃいます。

サーフィンなどでは、海から上がって車の中で休んでいて、
そのまま亡くなっていた、というケースが起こります。

昔、ジョギングマニアの人が、足を悪くして自殺してしまった。走っているとエンドルフィンが出てくるせいか、走れないと、絶望を感じるようです。
(神田橋條治 2010年)

最近でも、「プレジデント」という著名な雑誌の元編集長だった男性が、仕事からの帰宅後、自宅近くをランニング中に倒れて死亡していた、というニュースが小さく報道されたりもしていました。2012-4

別の日には、ニューヨークで、ランニング中に倒れて苦しんでいた人を、俳優のダスティン・ホフマンが助けた、という話題をネットのニュースで読みました。2012-4

ストレス解消のつもりで始める行為は、
それ自体が、嗜癖的行動になりやすさを持っています。

これはもちろん、なにも運動に限ったことではありません。

ワーク中毒

たとえば、セラピー関連のワークや自己啓発などでは、
ワーク中毒、自己啓発中毒のような状態になってしまっている人たちは、たくさんいらっしゃいます。

セラピストが、嗜癖を助長しているのです。

関連ページ ワークについて

万引きやチカン行為とストレス行動

万引き、あるいはチカンなども
ストレス行動としての意味合いの強い場合があります。

チカンや万引きをやめたい、とおっしゃられて、
カウンセリングに通われる方も、いらっしゃいます。

「 なにか問題かストレスがあるなら解決して欲しい 」と、奥さんに強く求められて、カウンセリングにいらっしゃる方も、おいでになります。

ときに、公判(裁判)を待つ間に
カウンセリングにいらっしゃる方もおられます。

最初は、カウンセリングや面談でお話しされる内容も、
そのこと( 万引きなど )に終始するのはやむを得ませんが、
次第にそこから離れて、ご自分自身のいろいろなことをご一緒に話してゆく、というふうに、面談の場がなってゆくことが( 遠回りに思われるかも知れませんが )大切だったりします。

ストレスの悪循環

ストレス行動とは、本来はストレスやフラストレーションを( 一時的にでも )、解消するための行為のはずです。

しかし、行動や行為の中身によっては、
それが、さらなるストレスや葛藤を生み、
ストレスの悪循環になってゆくことがあります。

たとえば、八つ当たりしたり、怒鳴り散らすことで、周囲の人との関係は、たいてい悪くなるはずです。恨まれることもあるかもしれません。

たとえば、イライラ解消のつもりでやったパチンコにハマって、結局何万円も失い、かえって後悔と自己嫌悪に落ち込んで、更にストレスになってしまう、というようなケースは、対象や事柄は違っても日常の中にいくらでも見られるものです。

どなたにも、多少なりとも、心当たりがあることでしょう。

周囲の人たちを注意して見回してみると、誰もが
その人なりの、いろいろな「 ストレス行動 」を持っています。
 

たとえば、時々こんな方を周囲に見ることがあります。
ご自分の懐具合を越えてまで、
人におごったり、お金を出したりするのです。

そのため、おごってもらう側からすると、
「 気前のいい先輩 」「 太っ腹ないいヒト 」です。

しかしそのために、消費者金融などから
借金を繰り返してゆくような人もいらっしゃいます。

やがて、借金が奥さんに知られるところとなって、
一旦はもうしないと誓って、返済をしますが、またいつの間にか同じことを繰り返し、中には、離婚や別居にまで至るケースがあります。

これを、たんに「 イイ格好しい 」と捉えることは、
間違っているかもしれません。

「 どうして、なぜ・・・?」
奥さんやご家族にとっては、理解できません。

ご本人は、いろいろな理由を語るかもしれませんが、
でも本当は、どうしてそうせずにいられなくなるのか、
ご自分にも、本当には分からなかったりします。


 

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